色メガネ売場

目の届くかぎり広く、手の届くかぎり深く

2018-01-01から1年間の記事一覧

衣替えには向かない日

列島を襲い、関東にも激しく爪を立てた台風が、取るに足らない雲までかっさらって北に去っていったから、再び夏が来たようだった。めまいがするほど唐突で、くらくらするほど灼熱の青空。秋を迎え、早くも忘れかけられていたのを寂しがるように、今日ばかり…

光を放った者だけが

思考や感情を披露するとき、脳みそを直接つないであますことなく伝えられるのだったら、"ことば"などという不完全な道具を振りかざして、本来生まれるはずのないすれ違いやぶつかり合いを育てる必要はない。言語化という作業は、ある種リスクを背負う営みだ…

京都3泊6日3万円チャレンジ - 終盤戦(裏)

sakushusen.hatenablog.com sakushusen.hatenablog.com ↑旅の全容はこちらから。終盤戦は、その裏ストーリーである。 今までの旅行で、いくつ忘れものをしてきたことだろう。 タオル、上着、みやげ、スマホ‥‥。 已むないと諦められるものから、病むまいと平…

京都3泊6日3万円チャレンジ - 中盤戦(表)

sakushusen.hatenablog.com ↑概要と2日目まではこちらへ。 引き続き6月はじめに行った旅の模様をお届けしよう。 なお、中盤戦と題しておきながら今回で旅は終わる。 3日目 三条の進々堂で朝食をとろうとしたが、既に齢人と異邦人で店は大繁盛。イートインは…

京都3泊6日3万円チャレンジ - 序盤戦(表)

sakushusen.hatenablog.com ↑リッパなことを書いているようで、その実中身はさしてない前書きは別記事で。 本編を読む上で必要な情報は、いっさいない。特に読む必要はない。 概要 題に掲げた「京都3泊6日3万円チャレンジ」とは、旅行中かかる一切の費用を3…

前書き ~ひとり旅行記にそえて

突然だけど、ポンとまとまった時間が与えられたとき、きみならそれをなにに使うだろう。 勉強する? リッパな心がけだ。 ダラダラする? それもいいだろう。 バイトを入れる? "友人と遊びに行くための先行投資"‥‥いや、慣れないことばでヘンに利口ぶるのは…

関西周遊記 ~旅ゆくところ、変化アリ

旅行に旬はない。季節を選ぶのは、単なる好みの問題だ。 一方で、"行きたい"と"行く"を必ずしも近くに配置できないのが悩みのタネだ。 大勢が"行く"時節に合わせて、ガイドブックが作られる。そうして、旅行の旬ができていく。 3月初旬の旅行は、旬か、好み…

台風との待ち合わせ・名古屋編

10月第3週の土日を使って京都に行ったら台風が来ちゃった、という笑い話から1週間。 sakushusen.hatenablog.com 懲りない男は再び京都に向かった。そして再び、台風が来ちゃったのである。 旅の前に、そもそもなぜ2週連続で京都に行かなければならないのか?…

7月8日午前0時、ラデツキーの夢を見た

だれも知らないことは、たくさんある。 例えば司会者の2つあるはずのスーツのボタンが着替えたときにはすでにひとつとれてなくなっていて、そのまま舞台に出たこと、とか。 例えば着替えがあるといわれて下手袖を追い出された司会者が、ならばと上手袖でひ…

「映画ドラえもん のび太の宝島」感想【ネタバレあり】

そんなわけで。いや、どんなわけかは知らないが、とにかく見に行ったのである。 sakushusen.hatenablog.com sakushusen.hatenablog.com sakushusen.hatenablog.com こんな感じで記事を何本か書いて、「見て!見て!」と催促したわりに、自分の尻を叩くのをす…

コラム風を吹かせて

最近書く題材はゴマンとあるのだが、いかんせん時間と集中力がなく進まない。 というわけで、お茶濁しの過去作紹介。 むかーしむかし、学校新聞のコラム欄(天声人語を模したようなもの)に投稿したときの文章。高2の頃か。なんだか小難しいことを書こうと背伸…

とりとめのない雑記群

表題の通り、最近のちっこい出来事を並べるだけのエントリでござい。 ・関西方面への旅行 ええ、行ってまいりましたとも。 京都、大阪、神戸、奈良と回って計10万歩くらい歩いたらしい。 断片的な模様はtwitterに載せておりましたけども、ヒマを見てこちらに…

ほのかな違和感(裏) ~映画ドラえもん2018、その公開に寄せて

※最初に断っておくと、この記事ではドラえもんならびに星野源、そして今回の映画の内容をけなす目的で書いているわけではありません。今あげた3つ、すべて好きです。とても。 さて。 来たる3月3日。 桃の節句が運ぶ梅の香が、「映画ドラえもん のび太の宝島…

いよいよ!(表) ~映画ドラえもん2018、その公開に寄せて

さて。 来たる3月3日。 桃の節句が運ぶ梅の香が、「映画ドラえもん のび太の宝島」の封切りを教えてくれる。 正直に言うと、こんな記事を書いているヒマなんぞ一秒もない。けれど、年に一度のお祭りの前とあっては、あの青きタヌキを優先席に座らせざるをえ…

【小説】重なる糸

糸が、切れそうだ。 上を見ながらぼんやり思った。 ぷらぷらと落ち着きがなく、ひょろひょろと力強さもない。 自分で選んだはずなのに、どうしてこんなに不安がつきまとうのだろう。 ただ、心安らかにいきたい。それだけが願いなのに。 最初に思い描いていた…

ドラえもん 1月19日放送分感想 「なんでもバイキング」

最近見てなかった、というかリニューアル後全然見てなかった。 かいつまんで。 ミニコーナー「ミニドラどーこだ!」 写真の中に隠れたミニドラを探すミニコーナー。 この写真は‥‥宝島上陸時の船内なのかしら。のび太の色合いがやや淡い。 そしてミニドラ小さ…

伝わるものも伝わらない素直さの欠如

管楽器の話をする。 キレイな音を出すためには、正確なアタックと、均一な量と圧と温度とを備えた息が必要だ。慌てて息を入れるのも良くなくて、余計な力を入れず自然に呼吸をするように、"想い"を管に吹き込んでやるのだ。そうして、音はまっすぐに飛んでい…

もしかしなくても年明けた

手帳が買いたくなると年末年始という感じがする。 3年連続で使わなかった上に3年連続で年半ばにして紛失したのでもう買わない。 2018年がやってきた。無限の時間を人間が捉えやすくするためザクザク切り分けただけなのに、どうしてこうも年が終わるとか始ま…